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つれづれぶろぐ

さぬちゃんの麻酔科医生活

映画「救いたい」関係者試写会

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2014年5月9日(金)スペースFS 汐留で「救いたい」関係者試写会が催された。管理人は、医療指導の関係で関係者試写会に参加させてもらった。ロケが行われた仙台医療センターの手術室のあの時のシーンは、どう表現されているのだろう。それが最大の関心事だった。

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18時45分、神山征二郎監督(*1)と原作者の川村隆枝先生のご挨拶のあと、映画「救いたい」が上映された。

 

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上空からの仙台市内の各所の映像から仙台医療センターの映像、そして、そこに住む人びとの現在の生活を示す映像、いくつかの独立した映像が映し出される。その関係はどうなんだろうなどと考えながら見ているうちに、すーっと映画の中に引き込まれてしまった。いつも見慣れた、手術室の映像。しかし、尋常ではない地震の揺れ。そんな環境の中で患者を守る麻酔科医の姿とその仕事の大切さが描かれる。一方、主人公の麻酔科医(鈴木京香)の夫(三浦友和)の被災地の診療所での献身的な診療、その周りを取り巻く人びとの復興に対するひたむきさ。時折、思い出される震災当時の回顧映像。点と点が頭の中で繋がっていく。繋がっていくにつれ、この映画が東日本大震災の復興をテーマにした映画だということを心から実感させられる。それから、様々なストーリーが展開されるのだが、いったん、この映画の世界に引き込まれてしまうと、涙があふれる。ひとつの命を救うために、緊急手術のため仙台医療センターへの搬送を自衛隊のへリに要請する。そこからの連携がまさにクライマックス。すこし上を向いていないと涙がこぼれそうになる。スクリーンがにじんで見えなくなる。隣の人に気づかれないようにすこしずつ涙をふいて、またスクリーンを見つめる。また涙があふれる。いちど、その状態になると、何度も同じ状況になる。冷静に見ているつもりだったが、そんな状態になるとは思いも寄らなかった。こうなったとき、周りの人を見渡す余裕がなかったが、かなりの人たちが同じ思いをしていたに違いない。

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手術室の麻酔科医達の一挙手一投足が、リアルで素人っぽくない。麻酔導入前に、患者さんの顔面に密着しないようにマスクで酸素を投与するシーンや小児の緩徐導入でセボフルランを徐々に上げてくシーン、患者さんが入眠したのを確認して筋弛緩薬を投与するシーン、覚醒時に患者さんにやさしく呼びかけるシーンなど、麻酔科医が見てもよくできている。多くの麻酔科医がこの映画にかかわっているためである。手術室の中にあるモニターや麻酔器、麻酔器具の取り扱いなども自然だ。モニターはフクダ電子DS-8500、麻酔器はFlow-i、麻酔バッグ、麻酔回路はコビディエンのDAR、パルスオキシメータはMASIMOのi-SPO2とRadical-7が映っており、多くの医療機器メーカーの協力も垣間見えた。

 エンドロールの最後の方に管理人の名前が刻まれていたことを見て、我に返った。久しぶりに、心を大きく揺さぶられた作品であった。これは、宣伝さえ行き届けば、ブレイクするに違いないと思ったのは、ひいきだろうか。

一般公開は2014年秋である。ぜひ、記憶にとどめていただいて、多くのみなさまに見ていただきたい。前売り券は、その一部が東日本大震災の復興支援に寄付される。

 

 (*1)神山征二郎 - Wikipedia

社会派の映画を世に問う監督さんで「ひめゆりの塔」「ハチ公物語」「ラストゲーム 最後の早慶戦」などが代表的な作品

 (*2)白雪姫のひとりごと:「手術室には守護神がいる」 - livedoor Blog(ブログ)

 

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